掛軸 <橋本関雪> 湖上賞月図 (HP074)

湖に浮かぶ一艘の小舟。
切り立った崖に木々が生い茂り、その向こうに月が浮かんでいます。
抒情的で、感傷に浸ってしまいそうな情景。

漢詩については関雪の自作と思われますが、背景にあるストーリーなどは不明です。

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【橋本関雪】1883-1945

兵庫県神戸市生まれ。大正~昭和に活躍した。父は、旧明石藩の藩儒(藩に仕えた儒学者)の橋本海関(かいかん)。関雪は父の影響で、幼少期から漢学に親しんだ。

四条派の片岡公曠(こうこう)に師事した後、20歳の時京都に出て竹内栖鳳の画塾、竹杖会に入門。籍を置きながらも、中国文人画の影響を受けた独自の作画姿勢を貫いた。南宗画の古典を研究し、また明末清初の文人画家に傾倒。写実から離れ、画家の主観により精神性・詩情性を加える「新南画」と呼ばれる領域を拓いた。1923(大正12)年に竹杖会を退会。「最後の文人」と謳われた富岡鉄斎が没してからは、彼の後継的な役割も果たす。

ただ昭和に入ると、一転して四条派らしい写実的な動物を描き始め、二匹の猿を描いた「玄猿」(1933、昭和8)が文部省の買い上げとなると、彼の代表作となった。

1931(昭和6)年、フランス政府よりシュバリエ・ド・レジョン・ド・ヌール勲章を授与される。また室戸台風で倒壊した京都・建仁寺の方丈が再建された際、襖絵60面を制作した(1940、昭和15年)。

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南宗画、文人画、新南画といった言葉が出てきました。
3部に分けて解説します。

① 北宗画と南宗画

北宗画(ほくしゅうが)・南宗画(なんしゅうが)の区別は、元々、中国明代末期の画家・書家であり理論家でもあった董其昌(とうきしょう、1555-1636)らが、唐代以降の中国の絵画(主に山水画)の流れを、禅仏教が北宋・南宋の二派に別れた(南頓北漸 なんとんぼくぜん)ことになぞらえて分類したものだが、後に、地理的な意味合いも加えられ、主に山水画の様式の違いを表現する語となっている。

(南頓北漸 なんとんぼくぜん:南宋禅は、自生を悟れば即座に成仏できるという「頓悟 とんご」を、北宋禅は、段階的な修行し成仏する「漸悟(ぜんご)」を説いた。)

北宗画は、南宋時代に宮廷で雇われていた職業画家の描く絵(院体画)の流れを組み、華北地方(黄河下流域)の険しい山々や荒涼とした大地を、斧劈皴(ふへきしゅん、斧で割った木の断面のような力強い線)を多用し描いたもの。日本では、室町時代の雪舟の水墨画や、狩野派に影響を与えた。

それに対して南宗画は、非職業画家である文人(唐代の科挙制度の確立後に生まれ、儒学の高い教養を備えた士大夫(したいふ)と呼ばれる高級官僚たちが、余技として制作。江南地方(揚子江下流域)の湿潤・温暖で穏やかな風景を、披麻皴(ひましゅん、麻の繊維をほぐしたように波打たせ柔らかい線)を用いて描いたもの。

特に日本では、南宗画と文人画はほぼ同義で捉えられる。

② 日本への渡来と発展(https://www.art-en.jp/hp075 をご覧ください)
③ 南画の大衆化と新南画への動き (https://www.art-en.jp/hp076 をご覧ください)

スタッフD



◆共箱・二重箱

  • 作家橋本関雪
  • 全体長さ201×横幅50cm
  • 内寸長さ130.5×横幅36cm
  • 価格60,000円(税込)

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