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縁の社員が日常で琴線にふれたモノやコトにスポットライトを当てます

掛軸紹介 <中曽根晁子> 夕涼み図 夏季風俗画

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【掛軸紹介】
夕涼み図 夏季風俗画
<中曽根晁子>
《表具》 長さ 143.5㎝ 横幅 67㎝
《本紙》 長さ 44㎝ 横幅 52㎝

中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画

川床で宴会を楽しむ風景が描かれています。
見ているだけで涼しく、楽しい雰囲気を感じられます。
夏を楽しむ風俗画ですね。

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【中曽根晁子】
加藤英舟師事。別号・晁二。旧号:晁子。
高知の人。院展3回入選。 元院友。兵庫県展2回入選。大美3回入選。大礼博入選。
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こちらは7月6日の「心斎橋 暮らしのこっとう」 掛軸展示販売コーナーにて、販売予定です。
ぜひ、本物をお近くでご覧ください。

中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画
中曽根晁子 夕涼み図 夏季風俗画

長沢芦雪

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ご無沙汰しております。スタッフのamacoです。
育休から戻り早1年2ヶ月経過しております。
脳内老化と身体的・精神的老化は、気にしないふりをして
日々骨董と向き合い精進しているつもりでございます。
 
さて、ブログお当番もお久しぶりでございます。
今回は、現代アートではなく、江戸時代中期の絵師
長沢芦雪を取り上げてみたいと思います。
 
 
芦雪は円山応挙の弟子で、師とは対照的に、大胆な構図、斬新なクローズアップを用い、
奇抜で機知に富んだ画風を展開した「奇想の絵師」の一人と呼ばれていますね
(なんて、知ってました?)
 
弊社でも、よくお取扱いする作家でして、江戸絵師ではかな-りの
有名人です。先日もテレビ東京系列「美の巨匠たち」にて、
アートトラベラーの井浦新さんをむかえて特集が組まれていました。
 
 
その内容が個人的にとても感銘深かったので、ご紹介します。
(え、テレビ見たから、必要ないって?まぁまぁ、おつきあいくださいませ)
 

芦雪は、当時京都在住でしたが、応挙の代わりに無量寺というお寺の
愚海(ぐかい)という住職より、絵の依頼を受けて和歌山県串本市へ
やってきました。
襖に画を書いてほしいということで、何を描くのかとおもいきや
毛の際立ち加減まで鮮明に表現した見事な虎を仕上げたのです。
(この作品は、現在、重要文化財として串本応挙芦雪館に展示されています)
 
大胆に描かれた虎には、筆遣いの巧みな術が表現されていて
テレビ越しにもその迫力は伝わってきました。
いろんなサイズの筆を使い、墨の色加減も細かく変えているようです。
 
 
番組後半に、その絵の複製が飾られている無量寺本堂で、夜間に、
和蝋燭の灯りのみで鑑賞するシーンがあったのですが、昼間の太陽光の元で鑑賞する虎とは、
全くの別物のように虎が今にも飛びかかってきそうな臨場感が溢れていました。
 
暗闇の中で、蝋燭の灯りを頼りに描いていた当時の様子が
ふっと頭をよぎる感覚を覚えました。当時にタイムスリップしたかのように・・・・
炎の灯りにより、虎の表情や、逆立った毛が動いて見える錯覚に陥りちょっと怖かったです。
 
芦雪の絵のユニークさに着目していました。
虎の絵の裏面には、可愛らしい猫が描かれていて、
その猫の内なる姿が、虎だったのでは?と観るものを妄想させます。
 
そして、迫力ある龍の図も描いていたのですが、その裏面には、
学問を楽しそうに学びながら遊ぶ子供達の絵が描かれていました。
 
 
参照:TV東京系列「美の巨匠たち」https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/
2019年6月8日(土)長沢芦雪の放送回です。

 
その中の一人の子供がじっと何かをみている・・・・その先には
一匹の小さな野ネズミが。その野ネズミをじっと見ていると
さきほどの、迫力ある龍にみえてくる・・・といったかんじです。
サクっと芦雪節を入れてくるテクニックに、井浦新さんもすっかり
魅了されたご様子でした。
 
芦雪は、串本滞在中に寶珠山圓光寺にて「蘇鉄に雀図」、
南昌山草堂寺にて「南昌山 草堂禅寺」と群猿を描いた屏風2点を
描きました。
 
 
芦雪は、絵を描くのが本当に好きだったようです。
人が多くてごった返した忙しない京都の生活に比べ
海の幸に恵まれ温暖で過ごしやすい和歌山の串本で過ごした5ヶ月間は
芦雪にとって、まさに楽園にいる期間だったのでしょうね!
 

串本、私も行きたくなりました。今年の夏休みは、串本へ行こう♪
 
 
串本 無量寺 応挙芦雪館
〒649-3503 和歌山県東牟婁郡串本町串本833
※重要文化財「虎図」がある収蔵庫は雨天時の拝観は不可

掛軸紹介 椿樹小禽図

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【掛軸紹介】
椿樹小禽図
《表具》 長さ 211㎝ 横幅 100 ㎝
《本紙》 長さ 191㎝ 横幅 88,5㎝

長さ2メートルを超える超大作!
画像の通り、色合い、書き込みも素晴らしく
非常に出来栄えのよい作品です。

署名、落款には『翠香』とあり、
作風などから、村田翠香ではないかと推察されますが、
弊社の資料では作者を断定することができませんでした。

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【村田翠香】
三木翠山、北野恒富師事。
名:春江子。1901年、高知に生まれる。
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作者が特定できない作品も多く、力不足を感じることも多いのですが、
今回のように『名品』だと思える商品を紹介することで
丁寧にお客様の手元にお届けできるように尽力してまいります。

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ヨーロッパ4か国(ドイツ・スイス・オーストリア・チェコ)周遊の旅

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皆様、こんにちは!しばらくぶりの登場、大卍犬太です。
 

今年のゴールデンウィークは、お御世代わりによる、大変特別な長期休暇でしたが、皆様はいかがお過ごしでしたか?
 

私は、ヨーロッパ4か国(ドイツ・スイス・オーストリア・チェコ)周遊の旅に出かけてきました。

航空券・ホテル・列車の手配も、全てのスケジュールを自分で組む、わがまま放題の一人旅です。とは言え貧乏性なのでしょうか、かなり詰め詰めのハードなスケジューリング。
8泊11日で(空港のあるフランクフルトを除いて)8都市訪問、列車での移動距離がおそらく2,400kmを超えるくらい(北海道一周が約3,000kmだそう)で、iphoneの万歩計では合計150km近く歩いていました。
 

その全部をここで語ることはできませんので、一応仕事に関係あるところも行きましたよ、とのお話を。
 
***
 
私自身、弊社で毎月開催している「心斎橋 暮らしのこっとう」の準備を担当しています。
 
そこで販売しています古伊万里が日本初の磁器で、明から清へ王朝が交代する混乱の時期に中国の磁器のヨーロッパへの輸出が途絶えた時、その代替えとしてオランダ東インド会社によって輸出され、王侯貴族の間で競って収集されていたということは、商品知識を学ぶ中で知っていました。
 
そして宮殿に「磁器の間」を作り飾り立てていたのが、各地にそのまま残っているということで、それらを見に行って来たのです。
 

訪問したのは、3か所。
まずは、オーストリアの首都ウィーンにあるシェーンブルン宮殿(1750年頃完成)。次に、ドイツ・ドレスデンの、ツヴィンガー宮殿(1732年完成)。最後に、ドイツ・ベルリンの、シャルロッテンブルク宮殿(1699年完成)。
 
この中で、ヨーロッパで最大の東洋磁器コレクターであり、ヨーロッパ初の磁器マイセンを完成させるに至ったザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世(アウグスト強王)の宮殿が、ツヴィンガー宮殿です。そちらの紹介をしましょう。
 

庭園も含めて全体(一度では入りきりませんでしたが)はこんな感じ。
 

 
建物は、第2次世界大戦の際の空襲で甚大な被害を受け、その後復元されたのだそうです。現在内部は、アウグスト強王のコレクションを中心に、武器・絵画・陶磁器などの美術館・博物館として公開されています。
 
その中の、陶磁器博物館へ。
 


 

こんな風に、綺麗で整然とした内部なのですが・・・。
 


 

壁一面、古伊万里の磁器がビッシリ!!
 


 

どれも繊細な筆致で描き込まれており、いかにも高そう・・・。
 


 

アウグスト強王の東洋磁器の収集熱を表す有名な逸話のひとつとして、自軍の兵士600人と、プロイセンの王が所有していた中国磁器151点を交換した、というのがあるのですが、その一例「竜騎兵の花瓶」として展示されていました。
 

こちらに収められているコレクションは約2万点ということで、もちろんまだまだあるのですが、ここまで来て逃せないのは、マイセンです。そちらに飛びます(実際は、電車で30分くらいの距離)。
 
***
 


 

マイセンの旧市街には、色とりどりの建物が立ち並び、今回訪れた中で一番かわいい街並みと感じました。
 

アウグスト強王は、東洋磁器の収集に飽き足らず、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーを幽閉。白磁製法の研究を強制しました。ベドガーが幽閉されたのが、アルブレヒト城です。15世紀に建てられ、現存するドイツ最古の城なのだそうです。
 

 

内部の装飾の荘厳さに歴史を感じます。
 


 

磁器焼成の研究がされていた場所らしく、様々な実験器具が。
 


 

高温焼成のための窯の設計図も。
 


 

研究がうまくいかず飲んだくれるベドガーの図があると、ネットか何かの情報を見ていたのですが、それらしいのがこれしかなかったんですよねぇ。手にはメスシリンダーみたいなのを持っているし、真面目に研究している風にも見えますが笑
 

結局、ベドガーは1709年に白磁の製造に成功。翌1710年にヨーロッパ初の硬質磁器窯「マイセン」が誕生したのです。それから1864年まで、マイセン磁器工場はこのアルブレヒト城内にありました。
 

現在の「国立マイセン磁器製作所」は、徒歩20分くらいの場所にあります。
 

 

予想に反して、すごく近代的な建物。内部では、制作の工程を見学できたり、歴代の作品が展示されていたり。
 
でも、一番驚いたのが、アウトレットショップで売られていた、柿右衛門を模した感じのコーヒーカップのお値段。
 

 

1,290ユーロが、1,030ユーロに値下げでお買い求め安く・・・って、約12万6千円・・・高いわ!!
 
 

以上、今回の旅行のごく一部のご紹介、大卍犬太でした。

東京出張からの~「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」

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お久しぶりです。
オデ子です。キャリア歴=ほぼ年齢。
はい。重度の花粉症です。
 
去年までは、かの噂高い飲むヨーグルトでなんとかアレルギー症状を抑えられて喜んでいたのですが、今年はなんだかえらくキツイです。
みなさんの花粉対策、どんなことしてますか?
 
 
さて先日3月13日、お仕事の一環で東京に行きました。
 
我が社の社員たち、東京滞在においてはこれは外せませんね。
 
 

どーん
 
 

プチ社員研修@東京都美術館~!
(撮影:オデ子)
 
東京出張で時間ができると、社員たちはよく上野へ足を運んで勉強しております。
今回は「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」に行って参りました。
 
 
平日だというのに沢山のお客様で賑わっていました。
奇想の画家たちの作品を集めたというだけあって、生々しいようなおどろおどろしいような、グロテスクとも言い換えられそうな表現をしている絵画も多数。
 
でも不思議と魅入られてしまうんですよね。
河鍋暁斎が大好きな私としてはどれもじっくり見たい作品ばかり。
 
中でも、順路の道すがらに遭遇した株式会社縁のスーパーエースバイヤーとあーだこーだと話しながら観覧した岩佐又兵衛は面白かったですね。
 
彼の画風の幅は確かに広い!
とてもびっくりしました。
 
岩佐又兵衛ゾーンに突如現れる、記名無しの水墨画。
 
 
え?この絵誰!?
名前書いてないしポップもない・・・
岩佐又兵衛とは全然絵が違うような気がするし・・・
んんっ?落款だけ押してあるぞ?
 
(何やら調べるスーパーエースバイヤー)
 
 
ああっ!!!
これも岩佐又兵衛や!!!!
この落款と号、覚えとかなアカーン!!!!
 

とまあ、兎にも角にも仕入れへの糧にしようとする姿勢に脱帽。笑
株式会社縁の社員たち、美術鑑賞の楽しみ方は様々でございます。
 
 
しかし普段、掛軸を目の前に広げて数センチの距離で筆致を確認することもある我が社のデイリーワーク。
 
いざこういう美術館に行ったりすると、いつもと同じ距離で見ようとしてよくガラスに頭ぶつけます。よね?
 
 
わたしだけでしょうか・・・。
古物商あるあるだと信じたいところです。
 
 

おまけ★
お客様にお手紙をかくためにいつもミュージアムショップでは便せんをGETしています。
今回はコチラ!
 

大好きな若冲の蛙。
 

シンプル可愛いです。
 
 

ではまたっ!