画家たちが見せたかったもの。
~その原動力の考察と掛軸の楽しみ方~
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
年女のオデ子です。24歳です。永遠に。ピョンピョン♪
今日は私が身をもって体験したリアルな日本画の世界を、文字に乗せてお届けします。小説フレーバーでお楽しみください。
— 開演のブザー —
毎度おなじみキャンプが趣味のオデ子。近年は夏よりも冬のほうが快適でお気に入りだ。
入念に天気予報をチェックし、スノータイヤに履き替え、いざ出発。
大阪からつながる高速道路をいつもよりだいぶ手前で降ろされ、下道を走る。
凍結に注意しているためか、どの車も最徐行。
地元民と思しき車を見倣って、慎重にタイヤを転がして進む。
やたらと顔を火照らせる暖房が煩わしい。
すこし窓を開けて換気してみたり、エアコンをつけたり消したり。
山が近いせいかラジオの感度が悪く、居心地の悪さに苛立ちを感じ始めた頃だった。
民家ひしめく道路を抜け、山と田畑にかこまれた道路に出たとたん・・・
ブワァッ・・・・!
(BGMは是非これをどうぞ:風の通り道 byとなりのトトロ)
吹き抜ける風、目の前に真っ白な景色。
アッという声すら出ないまま、息をのんだ。
なんだあちこちに立ち上るあの煙は?まさか火事?
いや・・・、煙ではない。
湯気でもないだろう。あんなところに温泉が湧いているという話は聞いたことがない。
ああ、木の上に積もった雪だ。
枝の揺れるリズムに合わせて、冬の風がフレアスカートをたなびかせている。
しかしこの既視感はどうだ。
そもそも私の人生で積もった雪を見たことなど十指に満たない。数えるのもおこがましい。
そんなわたしが空き部屋の多い脳みその傍らに置いている白い景色といえば、もう、これしかない。
そうだ、これは雪景山水。大阪の骨董屋へ訳も分からず入社した頃は「なんじゃこの色塗り忘れたような絵は」と思っていたアレだ。
心臓が納まっているらしい胸のあたりがムズムズし、なぜか鼻から眉間にかけてジリっと熱を感じる。
吸い込んだはずの息が一瞬詰まり、素っ頓狂と表現する他ないようなおかしな声とともに、思い出したように二酸化炭素を吐き出した。
「!・・ッひぃや~ぁあ・・・・」
窓を開け冷たい息を吸い込み、土と雪のにおいを味わいながら何度も何度も感嘆の溜息をつき、憑りつかれたようにスマホの撮影ボタンを押す。
そのときふと気づいてしまったのだ。
何百年も昔から画家たちが絵を残しているのは、いま私がやっていることと同じなのではないか?
五感が捉えた感動を、記憶の中だけでなく誰かに伝えるために具現させたい。デコ丸出しの骨董屋のスタッフが書くような拙い文字ではなく、色も情景も空気感さえもを視覚で伝えたい。いろんな人に見てもらいたい、自慢したい。「私はこんなにも美しいものを観たぞ!」と・・・。
なんだ、昔も今も同じじゃないか。かつては画像を伝え残すために技術や知識が必要だったが今は馬鹿みたいに手軽になった、それだけのこと。簡単な話だったのだ。
妙な納得を自己満足的に手に入れたあとは、その新鮮で美しい景色を先人たちの目を借りて見ているような、なんとも不思議な感覚だった。
— 終幕 —
さて、オデ子らしくない物言いはこの辺にして、とにかく思ったことはですよ?
「そら絵に残したくもなるわ!!!」ですよ。
めっちゃ綺麗やったんです。ほんと。写真に残すの手軽になったとか言いましたけどね、オデ子の撮影スキルじゃ限界ありますわ。あの時見たのとなんか全然違いますわ、写真。
かつて我が社で扱った商品画像で比較してみましょう。ここはサルが近所を走り回ってるので、この絵はもしかしてこのキャンプ場で描かれたのじゃなかろうか。
到着してみると入り口もサイト内も見渡す限り雪の中。
大阪でもあまり積もらないですから、そんな積もった雪を見ちゃったりしたら”♪オ~デ子はよ~ろこび に~わ駆~っけま~わり~”ですよ。いつも立寄る薪売りのおっちゃんに「おまえは犬か!」とほんまに言われました。ほんまに犬ってそんな駆け回るんですかね?
ギュムギュムと鳴る積もりたての雪。踏む感触と音が楽しくて、そこら中に足跡をつけました。
ほ~らもう完全に一致です。
この掛軸もこのキャンプ場で描かれt(略
昔は現代に比べて刺激や娯楽の少ない時代だったでしょうから、こういう「大自然」によってつくられるエンターテイメントは、私たちの味わっている興奮よりももっとずっと大きかったかもしれませんね。
古物に関わる仕事や趣味がなければ、基本的にほとんどの人が掛軸に触れる機会なんて少ないと思います。
►先祖から譲り受けたはいいものの、価値があるのかよくわからない。
►遺品整理で出てきたものの、自分は興味がない。
►床の間もないし、飾る場所がない。
►蔵の中に眠らせたまま、重い腰が上がらないでいる。
►掛軸は詳しい人や研究者、鑑定眼がある人のためだけの物だと感じる。
そうおっしゃる方、感じる人はたくさんいます。確かに、予備知識がなければ怖い一面を持っているのが骨董の世界。信頼できる骨董屋さんを知らなければ自分の眼を鍛えるしかありません。
でも私が気付いたことを踏まえて皆さんに伝えたいことは、
そんなの関係ねえ!綺麗なもんは綺麗だし、カッコイイもんはカッコイイんだ!!
ってことです。
骨董も掛軸も、一部の博識なオジサンたちだけの物って決まりは無いですもん。
掛軸とはなんぞや?日本画ってなに?中国画ってどんな?油絵とかとどんな違いがあるの?そんな人でも楽しむのは自由!是非手軽にみられる私達のホームページで古美術めぐりしてみてください。
★株式会社縁の商品販売ページ★
二十四節気でいうところの小寒(しょうかん)も過ぎましたが、まだまだ雪の季節。七草がゆ(C・Kのブログ参照)は食べましたか?
ヤフオクやホームページではこんな冬らしい商品もあります。家の中でぬくぬくおしるこをすすりながら、冬景色を楽しむのもオツってもの。現在売り出し中のウィンターアイテム、ほんの一部をチラ見せ。
<松村呉春>雪景山水図 ※2023.01.12(木)21:07に終了します
▼その他、出品一覧はこちらから
株式会社縁のヤフオク!ページ
<大島来禽>雪中山水図
<中村貞以>美人図「雪のよひ」
詳しい理由は分からないけどなんかすごく好き。なぜか分からないけどこの絵から目が離せない。色合いが好みだから飾っておきたい。そんな理由でいいんです。プチプライスもありますから、もし飾ってみたくなったら是非お迎えしてあげてください♪
▼掛軸のかけ方だってこれでバッチリです。
【株式会社縁】はじめてのkotto入門編Lesson1 掛軸をかけてみよう!
出張買取や訪問査定、宅配買取もLINE査定など、なんでも対応する私たち買取事業部ですが、譲り受けたお品の中で少しでも心に響く掛軸や骨董品があったら、1つだけでもいいので手元で愛でてみてほしいなと思います。
「これ、お値段あんまりつかなかったみたいだし、ちょっと可愛いから売らずに持っておこうかなあ?」
そんなお申し出をいただくと嬉しくなっちゃうんです。出張査定したからといって、絶対に全部売らなければならないなんてことはナッシング。 私達が相場をもとに算出したお見積をみて、家族と相談したり悩んだりして、売るものと残すものを選んでくださいね。
買取事業部のお仕事をちょっぴりご紹介♪
そしてなんと、12月限定大好評だった #縁の米キャン2022 を1月も続行することが決定しました!
詳しくはこちらをチェック☆
お米チャンスを逃さない!
▼株式会社縁 買取事業部へのアクセス方法はコチラ▼
株式会社縁 買取事業部
◆ フリーダイヤル : 0120-261-540
◆ 直通メール : kaitori@art-en.jp
◆ お問い合わせフォーム : https://www.art-en.jp/contact/
◆ 公式ライン : https://page.line.me/kaitori-en
各応答時間 平日9:00~17:00
※お写真などの送付は24時間受付可能です。翌応答時間内にスタッフが確認し、お返事を差し上げるまでお待ちくださいませ。
★弊社ではご訪問・お持ち込み問わず、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための予防策を行っております。入店時・訪問時の消毒やスタッフのマスク着用の徹底、換気、手袋着用での作業など、お客様に安心してご利用いただけるよう努めております。
★公式SNSも稼働中!
フォローやコメントもお待ちしています。少しずつ内容が違いますので、是非覗きに来てください。
いろんな場面でラフに投稿して、人間性が垣間見えるツイッター。
★Twitter★ @kaitori_en
お仕事現場だけでなく、その先々で出会った綺麗な風景を切り取った写真なども織り交ぜた
インスタグラム と フェイスブック。
スタッフの紹介や、許可をいただいたご訪問先の買取品もご紹介の予定です。
★Instagram★ @kaitori_en
★Facebookページ★ @kaitori.en
またね!オデ子でした。