ENjoy Antique

縁の社員が日常で琴線にふれたモノやコトにスポットライトを当てます

こっとううんちく【古伊万里の時代の見分け方】

記事を読む

これを知ったら骨董探しがより楽しくなる!
スタッフによる骨董うんちく話(*^-^*)
 
* * * * * *
 
こっとう☆うんちく…その9
 
こっとううんちく
 
【古伊万里の時代の見分け方】
 
ネイビーの
濃さも好きずき
お好みで

 
 
古伊万里の時代の見分け方のひとつに「紺色」の濃さを見る、というのがあります。
 
白磁に紺色の陶磁器を染付(そめつけ)と呼び、元々、中国景徳鎮窯の青花磁器を手本として作られたものでした。
白色の素地の上に、酸化コバルトを含む天然の顔料(呉須)で文様を描き、透明の釉薬をかけて高温焼成すると、顔料が藍青色に発色するのです。
 
明治以降、元々ドイツ・ベルリンで開発された、安価な人造のコバルト(プルシアンブルー、通称ベルリン藍がなまってベロ藍と呼ばれた)の使用が広がり、呉須よりも鮮明な発色が特徴となりました。
 
写真では、右が江戸後期、左が明治頃のものと思われます。
 
 
* * * * * *
 
★『心斎橋 暮らしのこっとう』の商品の一部はこちらからご購入できます★
 
商品販売ページ
 
商品に関するお問い合わせは、現在メールにて受け付けております。お気軽にご連絡くださいませ。
 
 
★『心斎橋 暮らしのこっとう』 公式SNSはこちら★
インスタグラム  フェイスブック  ツイッター

こっとううんちく【盃洗】

記事を読む

これを知ったら骨董探しがより楽しくなる!
スタッフによる骨董うんちく話(*´▽`*)
 
* * * * * *
 
こっとう☆うんちく…その8
 
こっとううんちく
 
【盃洗】
 
酒宴好き
片鱗残す
ハレの器

 
 
「飲み会につきあったら、残業代出るんですか?」
飲みニケーションという言葉すら時代錯誤に思える昨今ですが、日本人は昔からお酒の席で心を通わすことをよくしてきました。
 
その文化の名残を色濃く残すのが、江戸末期~明治頃作られたこちらのトロフィーのような形状の食器。
盃洗(はいせん)と呼びます。
 
その名の通り、一つの盃で酒を酌み交わす際に、これに水を入れ盃をすすいで、目下から目上、あるいは、宴の主人から客へ渡したそうです。
元を正せば、日本の食文化の根幹をなすお米から造られる酒は尊いものとして神棚に供えられ、それを大切に扱う気持ちの表れから酒を介した儀礼・文化が育まれてきました。
 
時節柄、大勢で飲食することは憚られますが、安全な世の中になりましたらぜひ羽目を外さず楽しい宴を!
 
 
* * * * * *
 
★『心斎橋 暮らしのこっとう』の商品の一部はこちらからご購入できます★
 
商品販売ページ
 
商品に関するお問い合わせは、現在メールにて受け付けております。お気軽にご連絡くださいませ。
 
 
★『心斎橋 暮らしのこっとう』 公式SNSはこちら★
インスタグラム  フェイスブック  ツイッター

かけじく画題うんちく 【五月掛け ~ 騎馬武者図 源義家】

記事を読む

バイヤーA です。
もうすぐ5月ということで、五月掛けの画題としてよく描かれる「源義家」の図について解説します。
 
【源 義家】(みなもと の よしいえ)
平安時代後期の武将。
八幡太郎(はちまんたろう)の通称でも知られる。
後に鎌倉幕府を開いた源頼朝と室町幕府を開いた足利尊氏などの祖先に当たる。
 
源氏の英雄・源義家は掛軸の画題として頻繁に描かれています。
多くは馬に跨り大弓持ち。
一騎で描かれている時と共を連れている場合もあります。
 
源義家01
 
源義家02
一人で座しているバージョンもありますね。
 
源義家03
掛軸に描かれている侍としては他者を寄せつけ無い程、圧倒的に出番が多いです。
「掛軸の侍=源義家」と思っていただいても良いくらい…。
 
部類の強さを誇った軍神は縁起の良い画題とされ、五月掛けは勿論、「勝運」の験担ぎとして通年掛けられる画題としても床の間に飾られて、日本国民に長年愛されています。
戦前までの時代で掛軸がまだ多くの家にかけられていた頃には、一家に一幅はあったのではないでしょうか。
 
源義家04
五月兜も義家のモデルが基本。一度は見た事があるかと思います。
 
それほど有名で沢山の画家が描いた侍が「源義家」です。
一幅は持っていたい画題の掛軸と言えますね!

こっとううんちく【角福銘】

記事を読む

これを知ったら骨董探しがより楽しくなる!
スタッフによる骨董うんちく話( ..)φメモメモ
 
* * * * * *
 
こっとう☆うんちく…その7
 
こっとううんちく
 
【角福銘】
 
ラッキーチャ~ンス♪
皿を返せば
小さな福の字
(大きく字余り)
 
 
この文様は「角福銘」と総称されます。
中国磁器の影響で、1630年頃から有田の焼き物に描かれるようになりました。
特に誰の作品・どこの窯場といったことを表すものではなく、吉祥を意味するものとして、肥前(佐賀県)の窯場で自由に用いられました。
 
時代によって少しずつ形が異なります。
初期の頃は、枠取りが二重線で、篆書(てんしょ)体(よく印鑑に使われる字体)で描かれていました。
1650年代になると、一重線の枠取りも見られるようになり、1670~80年代には草書体で「福」の田の部分が渦を巻く、いわゆる「渦福銘」が出てきます。
時代が進んで江戸後期に入る1800年頃には「福」の田の部分が×と描かれるものも。
 
「福」の字を見つけたら、作られた時代を推定してみるのも面白いですね!
 
 
* * * * * *
 
★『心斎橋 暮らしのこっとう』の商品の一部はこちらからご購入できます★
 
商品販売ページ
 
商品に関するお問い合わせは、現在メールにて受け付けております。お気軽にご連絡くださいませ。
 
 
★『心斎橋 暮らしのこっとう』 公式SNSはこちら★
インスタグラム  フェイスブック  ツイッター

落款一問一答 【山口草平】

記事を読む

大変ご好評をいただいております弊社バイヤー山中による、『落款一問一答』講座。
第四回目です。
 
落款一問一答 山口草平
 
「草平」
 
草は草冠だけで表現される事が多いです。
上を向いていたら草、下を向いていたら竹になる傾向があります。
 
落款一問一答 山口草平
↑これは『草』。
 
 
落款一問一答 山口草平
↑こっちは『竹』。
 
 
ネットスラングに w と (笑) を表す言葉がありますが、www と続けて強める時に『草が生える』といいます。
『w』はなんとなく上向いてるので、そんな感じで覚えましょう。
 
 
 
あ!『笑』は竹冠ですねwwwwww (ややこしい)
 
 
 
 
今回は、現在弊社ホームページで販売中の 商品販売 <山口草平> 天神祭 船渡御図 夏季風俗画 の落款を読みました。
 
山口草平 天神祭 船渡御図 夏季風俗画
 
こちらの掛け軸はブログでより詳しくご紹介しております。
掛軸紹介 <山口草平> 天神祭 船渡御図 夏季風俗画
 
大阪の画家である山口草平による天神祭の図。
今年も本宮は7月25日(月)ですが、フィナーレを飾る天神祭奉納花火は中止とのことで残念ですね。
せめて天神祭が描かれた掛け軸で、雰囲気を味わってみてはどうでしょう。
 
 
販売は現在、メールとお電話にて受け付けております。
お取り置きも可能です。お気軽にご連絡くださいませ!